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再発・転移 情け容赦の無さ

明日から4月、去年の4月5月頃からのことを、振り返って話をしようとずっと思ってきたが、筆が進まない。あまりにも辛く、不愉快なことがことの始まりから勃発していたからだ。とにかく死と直面して、怒涛のように押し寄せてくる死をはらんだ日々に、ただ流されるだけで反応も反撃もそして「気づき」もさらに「記憶」も出来なかった。辛い、残忍で不愉快だと感じる余裕がうまれたのも11月を過ぎてからだ。振り返っても目が過去を見ようとしない、手が過去を書こうとしない。滝にうたれる心境で、今はすべてを「記憶」から洗い流そうという気持ちが強い。いつか個人を離れ、普遍的な重要テーマとして、書き残せる日が来るかもしれない。ずばり「ひとが死ぬということ」というテーマに直結するやや思索的な内容になるだろう。当分は書かない。だから今は振り返って書くとしても、病気と治療及びそれに関することに限定して書いていこうと思っている。

心配しないでいいですよ、再発・転移 卵巣癌、瀧澤憲著を今手にしている。いきなり2015年3月31日の現在から話を始める。前回11、前々回13だった腫瘍マーカー値が、3月20日、41に上昇してしまった。閉経後の女性の基準値は15以内だから、すでにマーカー的には再発・転移の入り口に入ってしまった。ひと安心できた期間は僅か4ヶ月、たった4ヶ月でがん患者、末期がん患者に逆戻りだ。数値的にも体調的にも末期がん患者ではないが、初発の際の判定が第三期のCであった患者は、その後もずっと第三期のCの患者として扱われるらしい。つまりそのひとの癌の性質が、第三期のCということなのだろう。問題は次回のマーカー値だ。上昇が続くと、再発の可能性が急激に上がる。せめて1,2年はもつだろうと楽観していたが、僅か4ヶ月での上昇。この期間が短いことは、あとあと、悪い結果に繋がるらしい。そして第三期の患者は、再発・転移の可能性も極めて高い、再発は決して珍しいことではないとかいてある。人が癌をおそれるのは、特に末期の癌を恐れるのは、癌は決してくじけず、最終的にはかならず人を死に至らしめるからだろう。最後に「やっぱり癌は勝つ」、この本を読んでそんな感想を持った。
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P.153:限局性の再発で治療が成功する条件
1.孤立性の再発であること
2.化学療法に反応すること
3.再発まで時間が長いこと
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P.155:セカンドラインの化学療法が無効のときは、治療を中断します。と書いてある。中断してどうするかというと、緩和ケアーに徹する、と。この意味がお分かりだろうか?
P.158:新しい患者さんを受け入れるために、再発した患者さんは意識的に排除していくような施設もあるかもしれません。そこから癌難民が生まれるというわけだ。とくに私のように、抗がん剤の副作用が強すぎて自ら望んで抗がん剤治療を止めた患者は、そういう扱いになる。そのことに不満はない。病院の現実を見ていると、次々と新しい手術を必要とする患者さんが来るので、抗がん剤治療をしないとか、効かなくなった患者さんをどこかで切り捨てなければ、機能麻痺になってしまう。癌体験者にしかわからないと思うが、癌難民は「いつかは自分」の現実なのだ。自由診療の病院も沢山あるので、そこへ流れると思うのだが、最終的には何割がどこで最後を迎えるかは、わたしにはまだ想像できない。
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P.159:初回治療をしてくれた病院から安易に離れることは、最後のターミナルケアーの場所を探す時に大変不利な状況になるということを知っておいたほうがいいと思います。
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P.159:再発治療の手段がないと他院で判断された場合は、その期待に(癌研有明病院が治療を引き受けること)応えることが出来ないことが多いのが現状です。
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P.163全身状態が悪化するとはどういうことか? つまりどういう状態になって死に近づくのか?
1.痛みによるもの(麻薬の使用及びその副作用)
2.癌性腹膜炎(腹水・腸閉塞によるもの)
手術後の腸閉塞で死に至る場合もあり、手術を繰り返す場合もある。術後10年を経た後で、腸閉塞に苦しめられる場合もあり、10年たったからといって安心できるものではない。便秘を緩和するからといって食物繊維を多くとるのも、腸閉塞を起こす原因となる。薬草系の便秘薬で腸に刺激を与えるのもよくない、健康体では無いのだから、鍛えて筋肉をつけようとする行為も、つねに危険性を孕む、ということを忘れてはならない。食べ物と同じで、これがいい、あれがいけない、という単純な意見や判断に、安易に寄りかかってはいけない。膨大な資料を集めて命を懸けて自分で判断する必要がある。従って患者の頭や持ち時間はつねに病気治療に関することで埋め尽くされている状態となる
3.癌性胸膜炎(呼吸不全、呼吸の悪化によるもの)
ほかに感染症、合併症によるものもあるだろう。治療中や手術中の事故も。
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P.168:ターミナルの患者さんに一時的な延命を考えて、気管挿管をして人工呼吸器をつけるということは厳に慎むべきであるというのが私たちの考え方です。
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P.癌の末期などで心停止ないし呼吸停止した際に心肺蘇生を行わないという特別な指示(DNAR)がある場合、(病院は)心肺蘇生を省略することが出来る。
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心配しないでいいですよ、というタイトルの割には、読後心配で真っ青になって不眠に陥る内容であった。しかし、治療に関しては非常に詳しく、これとこれをこうするああする、ここまでしか出来ません、とはっきり書いてあって、くどくど不安に陥って悩むことはない、懇切丁寧で明快な本であった。結論的感想としては再発した場合は、ホスピスに行くのが最善、「最後にやっぱり癌は勝つ」という現実を見せつけられた思いがした。今日二度読みして、自分の置かれた現実と、少し先の自分の未来が、くっきりと見えてきた。癌の怖さが良く見えたが、次に本当に知らなければならないのは、(必ず通らなければならない)死に至る過程の「情け容赦の無さ」、だろう。
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