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ホテル王

ホテル王と言う言葉は誇張かもしれない。ニックネイムと思っていただきたい。それでもその人は堺の臨海工業地帯にビジネスホテルを5軒ほど所有経営していた。
和歌山県出身で一族は代々材木業を営んでいた。マンション経営をするつもりで建設したのだけれど、海外からの工事建設業者達の来日が多く、週ぎめ、月ぎめ、年ぎめのホテルにしてほしいという顧客側からのリクエストに応えて、次第にビジネスホテルに転用していった、と聞いている。一族の中でもその人が代表取締役で、当時まだ30代だったと思う。私の英会話の生徒だった。
英語圏の客と一緒にバーやクラブに繰り出すとき「先生もご一緒に」と時々誘っていただいた。フランスから帰国してまだそれほど年月がたっていなかったので「できたら、フランス人のときに声をかけていただきたい」とお願いしたら、何度かリクエストに応えて下さった。

B「もう3ヶ月も日本にいるのだったらTVもよく見るでしょう。どんな出演者が印象に残りました?」
仏人技師A「印象と言うより、一番よく見るのは二人組みの幼稚園の子供たち・・」
B「?誰??よくTVに出てるんですか?」
仏人技師C「その子供たちはお遊戯って言うか、幼稚園で習った踊りを踊るんだよ」
ホテル王も私も顔を見合わせた。誰のことか見当もつかない。

ホテル王は私の誕生日には私一人を誘ってくださることもあった。フィリピンバンドが入ったライブをするクラブで、私はやはり「アンチェインドメロディー」をリクエストしたと思う。
帰ろうと思ったらバンドのメンバー全員が、私たちの席に挨拶に来た。何故こんなに?
ホテル王は支払いのつり銭、かなりの額を全部いつも「バンドの方々にチップを」と言って、受け取っていなかった。Bruxellesほんの少しだけ粋の行動パターンを学ぶ。

フランスに行く前、記念にと姫神さんを含めて4人のグループで温泉に行ったことがある。遊びなれた初老の紳士二人がビリアード場で話しかけてきた。10分ほど姫神さんと二人、ビリアードの手ほどきを楽しく受けた。二人の紳士は無駄話をするでなく、爽快感を残してそのままあっさり帰っていった。立ち去る前に私たちのドリンク代とゲイム代まで支払って下さった。粋人の行動パターンを学ぶ。

ハワイのプールのそばのバーに座っていると、アルコール飲料がテイブルに届いた。
ボーイ「あちらの方からのお届けです」
日に焼けたアメリカのダンディーがこちらに笑顔を見せる。
Bさんとよく飲み歩いたときも、こうして別の席の見知らぬ人からアルコールドリンクが届くことが時々あった。
・・・・・・・

仕事の行き帰りに車を使っていた。その当時は仕事をバリバリしていて懐も暖かだった。今日はそれにあまり使っていない。
夜になると道路沿いの店内は外より明るくて中の人は気づかないが、丸見えになる。あれぇ、私の生徒の楠田君と安住君が、二人カウンターに並んで何か食べている。お客は二人っきりだ。様子を見ようとふと車を止めた。そこへ、店の主がひょっこり現れた。
B「カウンターの二人の分、おあいそさせてください。おいくらですか?」
すらすらとそういう言葉が出た。
主が中に戻って、二人に告げたのだろう。支払いを済ませてセカンドで発進しようとした時、二人が中から飛び出してきた。
「あっ、先生、ご馳走さまです」「あっ、ご馳走さまです!」
府立大生の二人は、Ryookoのマンションのパーティーに案内したり、クリスマスパーティーを何回か外の店で一緒にしたり、車を3台連ねて春の花見ドライブをしたこともある。
ホテル王や初老の紳士たちの行動を、自分で気づかずに、ほんの少し私は真似たのだろう。なんだか、家路を急ぎながらとっても嬉しかった。天が与えてくれたタイミングと彼ら二人の気持ちのいい人柄がこの喜びを与えてくれたのだろう。こういうことをしたのは、これが最初で最後だけれど。
・・・・・・

話を元に戻そう。
仏人技師達が話題にしていたのは、ピンクレディーのことだった。あの振り付け、あの歌、成熟した大人のフランス人には、幼稚園児にしか見えなかったのだ!
ピンクレディーが種をまいた「歌って踊る」以後の方向性。これが日本シャンソン界を日本芸能界の片隅に押しやった大要因になったと言うことは、否めない。歌ってお遊戯することを否定するつもりはないが、それが主流になれば、シャンソンは滅びる。大人の歌手は居場所を失くす。

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