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「白夜」

ポストに小包があった。差出人はY教授。いつも手紙は奥様から来る。本が一冊ポコリと入っている。「白夜」というタイトルの句集。手紙が一枚はさんである。やはりY教授の名前で。字が薄い。何故?まさか、まさか!二行目に妻が永眠しました、と書いてある。69年の生涯にわたって書いた俳句をまとめて・・。現物を見ることがかなわなかった・・。急性心不全。何度も読み返す。

養護学校時代の直ちゃんに電話する。通じない、話し中。奥様は私たちの寄宿舎の寮の先生だった。不眠症になった私を自分の部屋、自分のふとんに寝かせてくださった。そしていろんな外の世界の話。「Bちゃん、こんなところに長くいてはダメよ。社会復帰できなくなる。外の子供たちは高校受験に目をむけているのよ」
鍛錬の時間、体育教師に走らされて、ひどい発作が出たことがある。「こんなになるまで走らせるとは何事ですか!」私のために目に涙をためて抗議してくださった。

若い頃から心臓を病んでおられた。学問好きな方で、養護教員になられてからもずっと勉強を続けておられた。断言できるが私は特に愛情を注いでいただいたと思う。
広田さんの勘違いのお葬式のとき、浪人中の私はハッパをかけられた。「主人がそこで教えているから」・・それだけの理由だったが、あの時出会わなかったら、私は人生に対して一度もファイティングポーズをとることなく、とっくの昔に一生を終えていた気がする。自分自身に持病があるから病弱者に理解が届くのだ。「合格」を告げた時、涙を流して誰よりも一番喜んでくださった。

20年前、直ちゃんの喫茶店「エミグレで「Basicに興味がある」とフト言ったら「それじゃ主人に頼んであげる」ととても嬉しそうな顔をしておっしゃった。夏休みの時期でもあり早速翌週から、私は大学でY教授のBasic個人レッスンを無料で受けることができた。しかも奥様の手作りの昼食付で!ちょうど客員教授としてお二人でペンシルバニア大学に旅立たれる前だったので、英会話のアドバイスを少しして、挙句にその報酬までいただいたのを覚えている。

以前「私がもし間違いを起こして子供を産んだら、先生育ててくれますか?」と何気なく言ったら「私たちが年取る前に。なるべくなら3年以内に産んで頂戴」と冗談をかわされたこともあった。

一昨年大学の構内にできたレストランでフレンチのフルコースをいただいたのが最後となった。

20日の日曜日、養護学校時代の仲間と誘い合わせて、40数年前の先生に会いに行く。

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