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小説 「帰ろう愛の天使たち」

Parisでの勉強が終わり、Joeがヨーロッパの旅を始めたので、私は返事の代わりにJoeのための専用日記を書くことにした。そんな時、アジアの旅から帰ってきた俊夫が、会いたいと言ってきた。俊夫と初めて出会ったとき、私の隣にはJoeがいた。Joeの目の前で俊夫と会う約束をした。3度目に会った時、地下鉄の階段を下りながら、俊夫が腰に手を回してきた。そして言った。
俊「最近眠れない。食欲も無い。君のせいで5キロも痩せた」・・・

俊夫は「2N世代」の出版記念会に来ていたから、そこにたくさんいた私の男友達の存在を知っていた。
B「Joeは今ヨーロッパよ」
俊「ずっとずっと後で、君の周りの男達が、もしみんな消えて、君が一人ぽっちになったら、その時は僕と結婚しようね」と言った。
Joeが私にとって何なのか、心の整理をしなければならないと思い始めていた。JoeはGの家で異様な振る舞いをした私を見ている。Joeが帰国するまでに、あの夜の私を自己把握するまでしっかりと分析しなければならない。
気がつけば、私に会いに来た俊夫に、Gとの出会いから今に到るまでの、楽しかったことや苦しかったことを全部打ち明けていた。私が予想もしないことを言うので、俊夫はきょとんとしていた。私は俊夫に話しながら、存在論的に私はGが大好きなのだと確信した。そしてその行く先は不毛で袋小路は目の前に見えた。内蔵を全部丸洗いしなければ、このまま死んでしまう、と思った。
俊夫はまるで何も聞かなかったかのようににっこり微笑んで帰っていった。

私はその夜、Gへの気持ちを作品の中に昇華できると感じた。Gと私を作品の中で殺してしまうのだ。私は神戸の「風群文学会」に所属し、既に小説を何編か発表していた。以前からGを心の中から追い出す努力をしていたのだ。
B「一緒に死のう」とGに言ったことがある。
G「Bruxellesちゃんとだったら、死んでもいいかなぁ」と確かにGは言った。
それを物語の中で実行させればいいだけだった。Gは東京でBは大阪で、場所と時間を少しずらして心中させる。多言語にまみれ、観念のあまりの大きさに、現実を見失ってしまった自分をそうして一か八か頓死させるのだ。Joeがヨーロッパを周遊している間に、小説として完成させよう。タイトルは・・・。ペンネイムは・・・。

・・・・・・・・・・
 もう何日も雨戸を閉ざして、そして今、22本のローソクの火の下で、ついに僕はこうしてペンをとっている。これを書き終えたとき、僕は「敗北者」の名を選び取り、ポケットに準備した愛すべき「くすり」を、故障しがちだった体内に流し込む。太陽は僕を冷えたまま地球の陰に置き去りにし、あなたたちの窓には、ゆっくりと角度を上げながら「おはよう」のあいさつを送り込んでいるだろう。もう僕にとっては、僕と、圧倒的に僕以外の「あなたたち」の世界は、ある時点に向かう僕の未来形の確実な速度と共に、はっきりと隔てられてしまっている。
?小説 「帰ろう愛の天使たち-または無音のシラブルの意思について-」 イントロ-
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