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女って、そんなもんか?

女って、そんなもんか? 2004年6月14日 (Mon) 17:45:02

人は誰かに語らずにはおれないこと、又はそんな時が有るのかも知れない。いつまでたっても整理できない状況に嵌まり込んでしまった時とか。

あの時何年ぶりに会ったのだろうか。個展案内が来た。珍しくもない。ただ今回は会場がミナミの大きなジャズラウンジだった。本人も待っているとの事。2ヶ月前にもZの個展に行った。その時画廊の主が、Z先生の素晴らしさを目を輝かせて語るので、多少面食らった。私の知っているZはそんなにも人から賞賛を受ける、カッコいい人物ではない。
とにかくカウンターに座った。ここでもいきなりマスターがZの人間性を褒め称えた。自分がZと知り合いであることがどんなに光栄か。Zが右隣に座った。昔と同じ冴えないおじさんのZがいる。大きなラウンジの壁面のほとんどにZの油絵がある。この会場を使うのは誰の企画?と聞いた。Zは自分の右隣の女性を指さした。女性が会釈する。この仕事は自分にとって大きな喜びです、と口に出さなくても、その会釈が物語っている。

ちょっと席を替わろう。Zが言って、カウンターからかなり離れたテイブル席に移った。そしてZには珍しく一気に語り始めた。
「8年間付き合った人がいたんだ。一緒に住んでた。俺の娘もよくなついてた。プロポーズした。記念旅行のつもりで娘と3人でハワイにも行った。8年間順調にやって来たと、俺は思ってた。俺はそのままでも良かったんだけれど、彼女のためにケジメをつけようと思ったんだ。彼女も喜んでた。式の案内状も出して。ところが結婚式の3日前に、ドタキャンだよ。理由は自信がない。あなたのことが本当に好きかどうか、本当に好きでここまで来たのかどうか分からないって言うんだ。俺と付き合う前に、彼女男に失恋したんだ。それで、闇雲に俺に縋り付いて生きてきた。そうそう、前の男を忘れるために俺と一緒にいたって言うんだよ。俺としては俺の信じた8年間を完全否定されたわけだ。Bruxellesよ、女ってそんなもんか。俺は一体何だったんだ。当然そんなこと言い出して、そのまま一緒にいるわけにもいかない。出て行ったよ。泣きながら。こっちが泣きたいよ。何がなんだか分からなくなった。頭の中がぐしゃぐしゃ。さっきの女性?あの人は彼女の友達。彼女が居なくなったら、入れ替わりみたいに向こうからやってきた。その後?自分から去って行ったくせに、俺のこと気になって、時々ウロウロ覗きに来るんだよ。わけわからん」

彼女の言った事は、彼女の正直な気持ちなんだろう。失恋がつらかった。8年間ひたすらその悲しみから逃れるために走ってきた。8年間、目の前の男の存在は実は見えていなかったのかも知れない。ドタキャンは彼女の誠意なのだろう。しかし、こんな女に当たった男は、堪らない。
もっともっと若い頃,Zの仲間たちとミナミの情報誌を作ろうと、千日前の絨毯バーに集まったことがある。映画の中の登場人物でしか見かけないような、実に多様な人達があのバーに集まっていた。そういえば元警官だというあそこのマスターもZを心底信頼しているZの友達だった。以前ZXおじいさんが言っていた。「Zとスカイタワーのレストランに行ったら、なんだかボーイの態度が違う。多分あいつは有名な映画監督か何かに見えるんだろうな」 知らない人が見れば、映画監督や芸能関係者に見えるのかも知れない。

「俺が地獄の苦しみを味わってるときに、彼女の別の友達がやってきたんだ。絶対迷惑かけないから、未婚の母にならせてほしいって言うんだよ。認知だけはしてほしい。責任は全くない。義務もない。設定も全部自分がする。費用も一切自分が出す。お願いだから協力してくださいって。Bruxellesよ、女の頭の中はどうなっているんだい?シンガポールに行ったんだ。きっちりオギノ式で計算して。俺?俺はその時もうグチャグチャで、人格も何もないよ。その女は預金通帳を見せて、これだけあるから、金銭的に迷惑をかけることは無いって。すごい金額だったよ。俺に惚れてたのかって?種馬かも知れないし。選ばれた?選ばれたくないよ。人生の皮肉だね。それが3日間の旅行で、生まれたんだよ。勿論一度も会ってない」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「Madame Arthur」 par Yvette Guilbert
Barbaraはこの曲や、「Le fiacre」等、Guilbertものを昔歌っていた。この曲を聴くと今は亡き小円遊や、柳亭痴楽の艶っぽい小話をいつも思い出す。



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