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Avec Gribouille

Avec Gribouille 2004年7月20日 (Tue) 17:32:33

「こんにちは」と一階のお母さんに大きな声で挨拶して、さっさと二階に行く。ドアをノックする。「どうぞ」
あれっ、Gibouilleが部屋の中で帽子を被っている。近寄っていって後ろから帽子を取る。丸坊主だ!!「どうしたの?」!

「空手は呼吸の溜め。呼吸をどうコントロールするかのアートなの。そして時間を溜めて、間を待つ。」ハッハッ、ハッ、ハッ、といって型をしてみせる。それにしてもいきなり丸坊主とは。「似合っている」、似合っていればいい。
Gribouilleは朝の5時に起き、6時に近所のお寺の早朝空手練習に通っているらしい。すごい意思力。

「そういえば原田さん、あの人合気道で全国優勝したらしいね。文武両道とかいって、ついこの間始めたばっかりなのに」
原田さんはGribouilleと私の共通の知り合い。神田フレーベル館のキンダーブックの女性編集長。早稲田の仏文を出ている。カッコいいので上京する毎に会っていた。文武両道に加えかなり色っぽい。言ってみれば烏丸せつ子、の色気。それでいて人を寛がせない鋭さがある。この人はブラジャーの下に知性のナイフを隠し持って、本当は怖いものなど何も無いのに、いつもドモリの九官鳥のふりをしている。複雑な人だ。この一筋縄ではいかない所が大好きだ。

Gribouilleが言う。「ものを書く人間は、時々とんでもない発想をしたり、それを言ったり書いたりする。でもそこまで。うちの父は実業家だから、本当に実際とんでもないことをする。」
「何をしたの?」「2千万円(当時のお金で)で女性求むって広告を新聞に出したの」「それで誰か応募してきたの?」
「2,3人に既に会ったみたい」へえェー。

Gribouilleとはある人を介して知り合い、文通をはじめ、万博の時に彼女が大阪にやって来て会った。いきなり「いままで自殺したことあるか」などという話題になった。前月号の「みずゑ」に彼女は新人美術家として4ペイジにわたって写真紹介されていた。その写真を見てすぐにグッと惹かれるものがあった。私は発作が出ていて腕に自分で注射を何本もして気合を入れて、彼女に会うために梅田に行った。お互い不安定な時期だった。私は祖母をなくしていたし、Gribouilleは過食症気味だった。Gribouilleとは、はじめから同じ語彙で話が出来た。ー

Gribouilleの紹介で「詩と思想」の座談会に出る事になっていた。Gribouilleは帽子を被って会場まで付き添ってくれた。

「今、詩に何が出来るか?」というテーマだった。
司会「今、こういう状況の中で、詩がいかに無力かと悩んだことはありませんか」
B「全然ありません」
もう一人の出席者男性A氏は、失恋して数年土方をした体験を語った。肉体の酷使によって精神が空洞化し、それがいかに人生の救いになるか・・・つまりは大衆又は信者構成論だ。もう一人の男性A'氏は閉塞情況と精神的無力感、そして友人の自殺など。
司会「お二人の話を聞いてどう思いますか?」
B「どうも思いません。失恋や自殺は今時ゴロゴロしている。つまり悲惨を悲惨と表現しているから悲惨なだけで、いかに現実を言語で掬い取りそれを再構成するか、詩とはそこを語るべきであり、そのためにもっと言語そのものの機能分析をすべきだと思います。災害地のTVレポートではないです」
反論をするつもりは無かったが、思わぬ方向に展開した。
A「あなたは内容を無視して、表現にのみこだわる。詩は現実の中に生まれ、そこで生きる、ひとつの政治的現実なのだ」
A’「あなたは相撲の土俵のように、狭い空間を切り取り、そこでコピーライターのように言葉の遊びをしているだけだ」
Gribouille「Bruxellesさんは、マラルメのような立場の言語論を言っているので、そこを理解しないと平行線になってしまう」見かねてGribouilleが横から口を挟んだ。勿論速記者は記録しない。雑誌掲載のため一人一人にカメラマンがフラッシュをたく。

「狭い空間?」A’は私がもともと第4の短詩系文学、一種の定型詩の全国的結社で、言語機能論ばかりを書いていたことを知っているのだろうか?1行詩を書くことは必然として言語機能を探求することになる。現実告発の政治手段として、言葉を、武器として無制限に用いることとはまるで違う。・・
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Gribouille   「A TA SANTE MADAME」


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